Courseraで英語を勉強する方法:IELTS対策からビジネス英語まで3つのアプローチ

Courseraを英語学習に使えないか、と考えたことがある人に向けて書きます。

先に結論から言うと、Courseraは英語学習専用のツールではありません。スピーキングの練習機能も、発音矯正のシステムも、単語暗記のフラッシュカードもありません。その点でいえば、Duolingoや英会話アプリとは根本的に異なるプラットフォームです。

ただ、英語力を上げるという目的に対して、Courseraが機能する場面は確かにあります。私自身IELTS 6.5から7.0を目指して学習を続けている中で、Courseraが果たしている役割は小さくありません。この記事では、Courseraを英語学習に活用する3つのアプローチを整理していきたいと思います。


筆者について

・地方国立大学出身。
・Corporate Financeに詳しいです。
・現在、日系投資事業会社にて経営企画・IR業務に従事。
・IELTS 6.5(今年中に7.0取得を目標に学習中)。
・CFA Level 1保有。Coursera歴3年、累計受講講座数20以上。
・Coursera Plusを使って、金融・テクノロジー分野を中心に継続的に学習しています( ´∀` )。


Courseraが英語学習に効く理由

英語力を上げるために必要なことを大きく分けると、

・インプット(読む・聴く)

・アウトプット(書く・話す)

・語彙

・文法

の4つになります。

Courseraが強いのはインプットと語彙です。週に数時間、英語ネイティブの講師が話す動画を聴き続けること、英語で書かれた課題や資料を読み続けること、これが継続的に積み上がる環境としてCourseraは機能します。

英語学習の停滞する理由の一つは、十分なインプット量を確保できないことです。会話アプリで話す練習はしていても、まとまった英語を聴く習慣がない、英語で書かれた文章を日常的に読まない、という状態が続くと語彙と聴解力は伸びにくいです。Courseraは専門知識を学ぶという目的と、英語インプットの習慣を作るという目的を同時に果たせるプラットフォームです。

逆に言えば、スピーキングとライティングの練習という意味ではCourseraに限界があります。英語を話す練習がしたいなら別のツールと組み合わせる必要があります。

アプローチ1|英語の専門講座を受けることで英語インプットを習慣化する

私が実際に使っているアプローチです。AI・金融・テクノロジー分野の英語講座を週ごとに受けることで、英語を聴く習慣を作っています。

毎週英語の講義を1〜2時間聴くことで、何が起きるかを具体的に書きます。

まずリスニング力の底上げが起きます。

大学教授やGoogleのエンジニアが専門的な内容を英語で話す動画を継続的に見ていると、アカデミック英語やビジネス英語のリズムと語彙に慣れていきます。これはIELTSのリスニングセクションで問われる内容である、大学の講義調の英語、専門的な議論と構造が近いです。最初は字幕に頼りながらでも、繰り返すうちに字幕なしで意味が取れる割合が増えていきます。

次に専門語彙が英語のまま定着します。

finance、machine learning、governance、equity、stakeholder、benchmarkといった言葉を、日本語を経由せず英語で理解する習慣がつきます。

IELTSはアカデミックな語彙力が問われる試験で、一般的な英会話よりも専門的な単語の幅が影響します。Courseraで専門知識を英語で学ぶことは、IELTS対策の語彙強化と直接重なっています。

このアプローチは、Courseraで受けたい講座がある人に特に向いていると思っています。英語を鍛えるために受けるのではなく、学びたい内容があるから受ける。そのプロセスで英語も鍛えられる、という構造です。英語学習のためだけにCourseraを使おうとすると続かないことが多いですが、専門知識の獲得という目的が先にあれば継続しやすくなります。

アプローチ2|IELTS対策の専門講座を受ける

CourseraにはIELTS対策に特化した講座があります。カリフォルニア大学アーバイン校(UCアーバイン)が提供するIELTS Preparation Specializationです。

このプログラムはIELTSの4セクション

リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング

をそれぞれカバーする個別のコースで構成されています。セルフペースで進められるため、自分のスケジュールに合わせて弱いセクションに集中できます。

UCアーバインはCourseraで多数の英語学習プログラムを提供している機関で、英語教育における実績があります。独学で教材を集めてIELTS対策をするより、一貫した構成で対策できる点は効率的です。

IELTS Preparation Specializationで各セクションの解法・対策を体系的に学び、Courseraの英語コンテンツ講座で週次の英語インプットを確保する。この組み合わせが、私がCourseraをIELTS学習に活用している実際の形です。IELTSの対策教材として使いながら、英語の実地練習もCourseraで完結できます。

アプローチ3|ビジネス英語・キャリア英語の講座を受ける

英語力を上げたい理由が、外資系企業への転職や海外とのビジネスコミュニケーションにある場合、専門のコースも活用できます。

ペンシルベニア大学の「English for Career Development」は、英語が母語ではない学習者がグローバルなキャリアを築くために必要な英語スキルを学ぶ講座です。採用プロセスの理解、英語での職務経歴書・カバーレターの書き方、ネットワーキングや面接のスキルまでをカバーしてるんです。米国国務省の英語プログラム部門の資金援助を受けて開発されており、コンテンツの信頼性は高いです。

英語でのキャリアの作り方という実践的な内容が中心なので、スピーキングの練習そのものではありませんが、キャリアの文脈で使われる語彙や表現、コミュニケーションの型を学ぶことができます。

Courseraには他にもビジネス英語コミュニケーションに特化したコースが複数あります。メールの書き方、プレゼンテーション、交渉、会議での表現といったビジネス場面別の内容を扱う講座を組み合わせることで、職場での英語使用に特化して準備することも可能です。

英語学習でCourseraを使う際の注意点

向いていない用途についても書いておきます。

英語をゼロから始めたい人には向いていません。Courseraの英語コンテンツ講座は英語が前提で進むため、基礎的な英語力がない状態では内容を追うことが難しいです。中学・高校レベルの英語が理解できる状態から使い始めるのが現実的です。TOEIC600前後以上があれば、字幕と組み合わせながら内容を追えるようになります。

次に、スピーキングの練習にはなりません。動画を見て聴く、課題を読んで答えるという形式が中心で、実際に英語で話す機会は作れません。英語を話す練習が目的なら、英会話アプリやオンライン英会話と組み合わせる必要があります。

また、TOEICへの直接的な対策としては向いていません。TOEICは独自の問題形式・語彙・出題傾向があり、スコアを効率的に上げるには専用の問題集や対策教材が必要です。Courseraのコンテンツは英語力の地力を上げることには貢献しますが、TOEIC特有の対策には別のリソースを使う方が効果的です。IELTSはアカデミック英語への対応力が問われるため、Courseraとの相性はTOEICより高いです。

継続するための現実的な使い方

英語力を上げるためにCourseraを使う場合、目的を英語学習に置きすぎない方が続きます。英語学習専用のツールとして使おうとすると、語学アプリや英会話と機能が重ならないため不満が出やすいです。

現実的な使い方として、学びたい専門知識があって、それを英語で学ぶ習慣をついでに作る、というスタンスが続きやすいです。金融を学ぶためにYale大学のFinancial Marketsを受ける、AIを学ぶためにGoogle AI Essentialsを受ける。そのプロセスで毎週英語を聴く時間が自然に確保される、という構造です。

週に2〜3時間の英語インプットを12ヶ月続けると、累積で100時間以上の英語リスニングが積み上がります。これは他の英語学習ツールとの組み合わせで語彙・リスニング・読解の底上げに効いてきます。1本の講座を完走するという短期目標と、英語インプットを習慣化するという長期目標が同時に達成できる点で、Courseraは費用対効果の高いプラットフォームだと思います。

料金

IELTS対策や英語講座を含め、Coursera Plusの年間プランに入れば追加費用なしで受け放題です。年額$399(約6万円前後)で、UCアーバインのIELTS対策、ペンシルベニア大学の英語講座、専門知識系の英語コンテンツ講座がすべて対象になります。

月額$59の月額プランで特定の講座だけを短期集中で修了させる方法もあります。IELTS Preparation Specializationを1〜2ヶ月で集中して終わらせれば、月額の範囲内で修了証まで取れます。

どちらの方法が合うかは、継続的に学習する予定があるかどうかで変わります。英語学習は一時的なものではなく継続が必要なので、年間プランで習慣として続ける方が合理的なことが多いです。

▼ Coursera Plus 公式(7日間無料トライアルあり)

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